後悔しないサ高住の選び方!
見学時に「安否確認」と「生活相談」の質を見分ける5つの質問

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)を見学すると、 新しい建物、きれいな居室、食堂、浴室、食事などに 目が向きがちです。

しかし、サ高住選びで忘れてはいけないのが、 「安否確認」と「生活相談」が実際にどのように行われているか という点です。

この2つはサ高住の基本となるサービスですが、 具体的な確認方法、対応時間、職員体制などは 住宅によって違いがあります。

見学時に見るべきなのは「設備」だけではありません
大切なのは、

「誰が」
「何時に」
「どのような方法で」
「異常があったらどう対応するのか」


まで確認することです。

パンフレットの 「安心の見守りサービス」 という言葉だけで判断せず、 実際の運用を具体的に質問しましょう。

そもそも「安否確認」と「生活相談」とは?

サ高住では、高齢者が安心して暮らせるように、 基本的なサービスとして 安否確認サービスと生活相談サービス が提供されます。

安否確認

入居者に異常がないかを確認するサービスです。

具体的な方法は、 職員による声掛け、食事時の確認、 センサー等の機器など、 住宅によって異なります。

生活相談

高齢者が日常生活を送る中で生じた 困りごとなどについて相談できるサービスです。

必要に応じて、 家族、介護・医療関係者などとの連携が 必要になる場合もあります。

注意したいのは、 「安否確認=24時間ずっと職員が見守っている」 という意味ではないことです。

また「生活相談」が、 介護・家事・買い物・通院付き添いなどを すべて無料で行ってくれるという意味でもありません。

見学時に聞きたい「5つの質問」

質問 1

「安否確認は、1日に何回・どのような方法で行いますか?」

まず確認したいのが、 安否確認の「回数」と「方法」です。

例えば、

・毎朝、職員が居室を訪問する
・食事の際に確認する
・フロントで確認する
・センサー等で確認する
・電話やインターホンを利用する

など、住宅によって方法が異なります。

確認できると安心な回答
「毎朝○時ごろ職員が確認します」 「食事に来られない場合は○○の手順で確認します」 など、具体的な説明がある。
もう少し確認したい回答
「ちゃんと見ています」 「何かあれば分かります」 など、具体的な方法や回数が分からない。
質問 2

「夜間に異常があった場合、誰がどのように対応しますか?」

日中だけでなく、 夜間の対応を確認することが重要です。

高齢者の場合、 夜間に転倒したり、 急に体調が悪くなったりする可能性があります。

確認したいのは、
  • 夜間に職員が住宅内にいるのか
  • 職員がいる場合、どのような職種・体制なのか
  • 緊急通報装置はどこにつながるのか
  • 救急車を呼ぶ判断は誰がするのか
  • 家族への連絡は誰が行うのか
です。
「24時間対応」と 「24時間職員が住宅内に常駐」は同じ意味とは限りません。

夜間は外部の警備会社等へつながる仕組みの場合もありますので、 夜間に実際に誰が何をするのかを確認しましょう。
質問 3

「いつもと様子が違う場合、家族にはどの段階で連絡しますか?」

安否確認で重要なのは、 単に「生存を確認する」ことだけではありません。

毎日入居者と接している職員だからこそ、

「今日は食事に来ない」
「歩き方がおかしい」
「最近、同じ話を何度もする」
「部屋から出てこなくなった」
「食事量が減っている」

など、 普段との違いに気付く場合があります。

確認したいポイント
異変があった場合に、 誰が状況を確認し、 必要に応じて家族・医療機関・介護関係者等へ どのようにつなぐのかを聞きます。
家族への連絡基準も確認しておきましょう。

「救急搬送するほどではないが少し様子がおかしい」 という段階で連絡してもらえるのかは、 家族にとって重要なポイントです。
質問 4

「生活相談では、具体的にどこまで相談できますか?」

「生活相談」という言葉は幅が広いため、 具体的に何を相談できるのかを確認しましょう。

体調について

最近食欲がない、 足腰が弱ってきたなど、 生活上の不安について相談できるか。

介護について

介護が必要になったとき、 どこへ相談すればよいか案内してもらえるか。

医療について

通院や訪問診療などについて、 必要な情報提供や連携があるか。

家族との連携

本人だけでは解決が難しい場合に、 家族等とどのように連絡・連携するのか。

さらに「相談」と「実際に行ってくれるサービス」を 分けて確認することが重要です。

例えば通院について相談できても、 実際の通院付き添いは有料の別サービス、 ということがあります。
質問 5

「認知症や要介護度が進んだ場合、どの段階まで住み続けられますか?」

最後の質問は、 将来の安心を確認するための質問です。

入居時に元気でも、 5年後、10年後には状態が変わる可能性があります。

例えば、
  • 認知症になった場合
  • 要介護3・4・5になった場合
  • 車いすになった場合
  • 夜間の排泄介助が必要になった場合
  • 訪問看護が必要になった場合
  • 寝たきりになった場合
  • 看取りが必要になった場合
について聞いてみましょう。
特に参考になる質問
「現在、要介護4・5の方は生活していますか?」
「認知症の方はどの程度いらっしゃいますか?」
「看取りを行った実績はありますか?」
注意したい回答
「たぶん大丈夫です」 「その時になったら考えましょう」 だけで、具体的な受入れ体制や退去条件の説明がない。

5つの質問を一覧で確認

質問 何を見分ける?
① 安否確認は1日に何回、どのように行いますか? 見守りの頻度と具体的方法
② 夜間に異常があったら誰が対応しますか? 夜間・緊急時の実際の体制
③ 様子が違う場合、家族にはいつ連絡しますか? 異変への気付きと家族との連携
④ 生活相談では具体的に何を相談できますか? 相談対応の範囲と実効性
⑤ 認知症・重度介護になっても住めますか? 将来の対応力と退去リスク

質問だけでなく「職員の様子」も見てください

サ高住のサービスの質は、 パンフレットだけでは分かりません。

見学時には、 実際の職員や入居者の様子も 確認してみましょう。

  • 職員が入居者の名前を把握している様子があるか
  • 入居者への声掛けが自然か
  • 質問したとき具体的に説明してくれるか
  • 職員同士の情報共有が行われている様子があるか
  • 入居者の表情は穏やかか
  • 共用スペースが適切に管理されているか
  • 掲示物や予定表が整理されているか
  • 緊急通報設備について説明できるか
建物が新しいことと、 見守りサービスの質が高いことは別問題です。

設備と同じくらい、 「人」と「運用」を見ることが大切です。

できれば「入居者がいる時間帯」に見学する

可能であれば、 入居者の生活が分かる時間帯に 見学することも参考になります。

特に食事前後などは、

職員の声掛け

入居者にどのように接しているかを 見ることができます。

入居者の雰囲気

実際にどのような方が 生活しているのか分かります。

食事に来ない人への対応

欠席した場合の安否確認方法を 質問するきっかけになります。

介護度の実態

自立した方が中心なのか、 要介護者も多く生活しているのかを 知る参考になります。

口頭説明だけでなく「契約書」も確認

見学時の説明が良くても、 最終的には契約内容を確認することが重要です。

特に、
  • 安否確認サービスの内容
  • 生活相談サービスの内容
  • 緊急時の対応
  • 夜間の対応方法
  • 生活支援サービスの料金
  • 介護サービスとの関係
  • 長期入院時の取扱い
  • 認知症・重度介護になった場合の対応
  • 事業者からの契約解除条件
  • 退去時の費用精算
を確認しましょう。
「見学時に聞いた説明」と 「契約書に書いてある内容」が同じかどうかも重要です。

特に、追加料金が必要なサービスについては、 どこまでが基本料金に含まれるのかを確認しましょう。

家族が遠方にいる場合は「連絡体制」が特に重要

子どもが遠方に住んでいる場合、 日常的に本人の様子を見ることができません。

そのような場合には、 住宅側との連絡体制がより重要になります。

確認しておきたいのは、
  • 体調変化があった場合の連絡先
  • 緊急時の連絡順位
  • 家族へ連絡する判断基準
  • 入院時の対応
  • 本人が自分で判断できなくなった場合の対応
です。

元気なうちから「将来の支援者」も決めておく

サ高住の職員は、 入居者の日常生活を支える重要な存在ですが、 本人のすべての法律行為や財産管理を 代わりに行えるわけではありません。

認知症等により判断能力が低下すると、 預貯金の管理、契約手続き、 住み替えなどが難しくなる場合があります。

そのため、元気なうちに、
  • 家族との連絡体制
  • 見守り契約
  • 財産管理等委任契約
  • 任意後見契約
  • 遺言書
  • 死後事務委任契約
などを必要に応じて検討する方法があります。
サ高住の「見守り」と、 将来の「財産管理・法律上の支援」は別のものです。

高齢期の安心を考える場合には、 住まいと将来の支援体制を一緒に考えておくことが大切です。

見学を終える前の最終チェック

  • 安否確認の方法を具体的に説明してもらった
  • 安否確認の頻度を確認した
  • 夜間の職員体制を確認した
  • 緊急通報の仕組みを確認した
  • 家族への連絡基準を確認した
  • 生活相談の具体的な内容を確認した
  • 有料となる生活支援サービスを確認した
  • 介護が必要になった場合の対応を確認した
  • 認知症になった場合の対応を確認した
  • 要介護4・5になった場合の対応を確認した
  • 看取りへの対応を確認した
  • 退去条件を確認した

まとめ

① 安否確認は「回数」と「方法」を聞きます
「見守ります」という説明だけではなく、実際の運用を確認しましょう。

② 夜間の体制を確認します
24時間対応と24時間職員常駐は必ずしも同じではありません。

③ 異変時の家族への連絡方法を確認します
誰が、どの段階で連絡するのかを確認しましょう。

④ 生活相談の具体的な範囲を確認します
相談できることと、実際に行ってもらえるサービスを区別します。

⑤ 将来どこまで住み続けられるか確認します
認知症・重度介護・医療・看取りまで質問しておきましょう。

後悔しないための5つの質問
①「安否確認は1日に何回、どのように行いますか?」

②「夜間に異常があった場合、誰が対応しますか?」

③「いつもと様子が違う場合、家族にはいつ連絡しますか?」

④「生活相談では、具体的にどこまで相談できますか?」

⑤「認知症や要介護度が進んでも、どの段階まで住み続けられますか?」


この5つを質問すると、 パンフレットだけでは分からない 「実際のサービスの質」が見えやすくなります。
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