「おひとり様の終活」― 元気なうちに準備しておきたい3つのこと

「自分が病気になったとき、誰に頼ればよいのだろう。」
「亡くなった後の葬儀や部屋の片付けは誰がしてくれるのだろう。」

おひとり様の終活では、頼れるご家族が近くにいない場合や、 ご親族にできるだけ負担をかけたくない場合だからこそ、 「自分の意思を元気なうちに形にしておくこと」「将来や死後の手続きを誰に託すのか決めておくこと」 が重要になります。

終活は「亡くなった後」の準備だけではありません。
認知症、入院、介護施設への入所など、 自分だけでは手続きができなくなった場合への備えも含めて考えることが大切です。

おひとり様の不安を減らす3つのステップ

すべてを一度に決める必要はありません。 まず現在の状況を整理し、その後、必要な契約や支援者を決めていくと分かりやすくなります。

≪ステップ1≫ 財産と情報を整理する

最初に行いたいのが、自分の財産・契約・重要な情報を 第三者が確認できる状態にしておくことです。 これは今すぐ始めることができます。

  • 財産目録の作成
    銀行口座、不動産、有価証券、生命保険、借入金などを一覧にします。
  • デジタル情報の整理
    スマートフォン、パソコン、ネット銀行、SNS、 サブスクリプションなどの情報を整理します。
  • エンディングノートの作成
    葬儀・納骨、延命治療、介護、ペットの預け先など、 自分の希望を書き残しておきます。
重要: パスワードや暗証番号などは、エンディングノートへ無防備に記載するのではなく、 保管方法や第三者への伝達方法にも十分注意しましょう。
≪ステップ2≫ 法的な仕組み・契約を準備する

エンディングノートは、自分の希望を伝えるためには非常に有用ですが、 内容によってはそれだけで法的な権限を第三者に与えることはできません。

「確実に財産を渡したい」 「判断能力が低下したときの手続きを任せたい」 「亡くなった後の実務をしてもらいたい」 という場合には、それぞれに適した法的な仕組みを準備します。

準備するもの 主な役割 いつ役立つか
公正証書遺言 預貯金・不動産などの財産を、 誰に相続・遺贈させるかを決めておきます。 亡くなった後
任意後見契約 将来、判断能力が不十分になった場合に備えて、 財産管理や各種契約を支援する任意後見人をあらかじめ決めます。 判断能力が低下した後
財産管理等委任契約 判断能力はあるものの、病気・入院などにより 自分で財産管理や各種手続きを行うことが難しい場合に備えます。 生前
死後事務委任契約 葬儀、納骨、住居の明渡し、家財整理、 公共料金等の解約など、死後の具体的な事務を委任します。 亡くなった後

おひとり様では「死後事務委任契約」が特に重要です

遺言書は主として 「財産を誰に承継させるか」 を決めるものです。

一方で、亡くなった後には財産の相続とは別に、 さまざまな実務が発生します。

  • 関係者への死亡の連絡
  • 葬儀・火葬の手配
  • 納骨・永代供養等の手配
  • 病院・介護施設等の費用の精算
  • 賃貸住宅の解約・明渡し
  • 家財・遺品の整理
  • 電気・ガス・水道等の解約
  • 携帯電話・インターネット等の契約整理
  • SNS等のデジタル情報に関する手続き

こうした手続きを誰に依頼するのかを、 元気なうちに契約で決めておくのが 死後事務委任契約です。

≪ステップ3≫ 信頼できるパートナーを決める

契約書を作っただけでは終わりではありません。 実際に将来の手続きを行ってくれる 信頼できる受任者を選ぶことが非常に重要です。

  • 信頼できる親族・知人
    本人の希望を理解し、継続的に対応できる人がいる場合には候補となります。
  • 行政書士・司法書士等の専門家
    契約内容や業務範囲に応じ、専門職へ相談する方法があります。
  • 身元保証等を行う事業者
    病院への入院や高齢者施設への入居時などの支援を提供する事業者もあります。

入院・施設入所時の「身元保証」も考えておきましょう

おひとり様の場合、病院への入院や介護施設への入所時に、 緊急連絡先や身元保証人等を求められることがあります。

そのため、終活を考える際には、 遺言や死後事務だけではなく、 生前の入院・施設入所時に誰が支援してくれるのか についても確認しておくことが大切です。

身元保証サービスは、提供する事業者によって 契約内容、費用、預託金の管理方法、解約条件などが大きく異なります。
契約前には、何をしてもらえるのか・何をしてもらえないのかを 十分に確認することが重要です。

いつから終活を始めればよいのでしょうか?

終活には「何歳になったら始める」という決まりはありません。

最も大切なのは、「元気で、自分で考え、自分で選べるうち」に始めることです。

判断能力が低下してからでは、 任意後見契約や死後事務委任契約など、 本人の意思に基づいて契約することが難しくなる場合があります。

まずは次の順番で考えてみるとよいでしょう。

  1. 現在感じている不安を書き出す
    お金、介護、入院、認知症、住居、ペット、葬儀などを整理します。
  2. 財産・契約・連絡先を整理する
    自分に何があるのかを一覧にします。
  3. 自分の希望を書き残す
    エンディングノートなどから始めても構いません。
  4. 必要な契約を専門家と検討する
    遺言、任意後見、財産管理、死後事務委任などを組み合わせます。
  5. 誰に託すかを決める
    契約内容だけでなく、実際に実行できる体制まで考えます。

一つの契約ですべてを解決するわけではありません

おひとり様の終活では、 一つの制度だけですべてを解決しようとするのではなく、 人生の段階に応じて複数の制度を組み合わせることが重要です。

時期 主な備え
元気なとき エンディングノート、財産目録、遺言、 見守り契約、財産管理等委任契約など
判断能力が低下したとき 任意後見契約の発効など
亡くなった後 遺言の執行、死後事務委任契約に基づく各種事務など

川崎駅前通行政書士事務所がお手伝いできること

  • 終活全体についてのご相談・整理
  • 財産目録・エンディングノート作成支援
  • 遺言書原案の作成
  • 公正証書遺言作成のための公証役場との調整
  • 見守り契約・財産管理等委任契約の文案作成
  • 任意後見契約の準備・公証役場との調整
  • 死後事務委任契約の設計・文案作成
  • 身元保証についてのご相談
  • 必要に応じて司法書士・税理士等の専門家との連携
「まだ元気だから終活は早い」のではなく、 元気だからこそ、自分の希望に沿って準備することができます。

将来への不安を一つずつ整理して、 「誰に・何を・どこまで託すのか」を決めておくことで、 今の生活をより安心して送ることにもつながります。
おひとり様の終活について、まずは現在の不安をお聞かせください。

遺言・見守り・財産管理・任意後見・死後事務委任など、 ご事情に合わせて必要な備えを一緒に整理いたします。

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