各種ご相談は初回無料です

お電話(090-5429-0927)または お問い合わせフォーム よりご連絡ください。

建設業を営むのに必要な要件とはなんでしょうか。

「建設会社を始めたい」「新しく工事を請け負いたい」と考えたとき、 まず確認しなければならないのが建設業許可です。

建設業許可は、会社を設立すれば自動的に取得できるものではありません。 経営経験、技術者、財産的基礎、社会保険への加入状況など、 建設業法上の一定の要件を満たす必要があります。

今回は、これから建設業を始める方や、建設業許可の取得を検討している会社向けに、 「どのような条件を満たせば建設業許可を取得できるのか」を できるだけ分かりやすくご説明します。

1.建設業を営む場合、必ず許可が必要なのでしょうか?

すべての建設工事について、必ず建設業許可が必要というわけではありません。

建設業法では、一定規模以下の「軽微な建設工事」のみを請け負う場合には、 原則として建設業許可を受けなくても営業することができます。

一般的な建設工事の場合
1件の請負代金が500万円未満(税込)の工事
建築一式工事の場合
1件の請負代金が1,500万円未満(税込)の工事、 または延べ面積150㎡未満の木造住宅工事

しかし、この範囲を超える工事を請け負う場合には、 原則として建設業許可が必要になります。

「今は小さな工事しか行っていないから許可はいらない」と考えるだけではなく、 今後どの程度の工事を請け負う予定なのかまで考えて、 早めに許可取得を検討することが重要です。

2.建設業許可を受けるための主な要件

建設業許可を取得するためには、主として次の要件を確認していきます。

要件 概要
① 適正な経営体制 建設業について一定の経営経験等を有する常勤役員等を置くなど、 適正な経営業務管理体制を備えていること。
② 営業所技術者等 許可を受けようとする建設業について、 資格や実務経験等の要件を満たす技術者を営業所に置くこと。
③ 財産的基礎・金銭的信用 建設工事を適切に施工できるだけの財産的な基礎や信用があること。
④ 誠実性 請負契約について、不正または不誠実な行為をするおそれがないこと。
⑤ 適切な社会保険への加入 健康保険、厚生年金保険、雇用保険について、 加入義務がある場合に適切に加入していること。
⑥ 欠格要件に該当しないこと 役員等が建設業法に定められた欠格要件に該当しないこと。

3.第一の要件「適正な経営体制」とは?

建設業許可で最初に大きな問題となることが多いのが、 いわゆる「経管」です。

「経管」とは、従来から使われてきた 「経営業務の管理責任者」の略称です。

現在の制度では、単純に「経営業務の管理責任者を1人置く」 という考え方だけではなく、 会社として適正な経営業務管理体制を備えていることが求められています。

法人の場合には、一定の経験を有する常勤役員等を置く方法などがあります。 また、一定の条件を満たす常勤役員等に加えて、 財務管理・労務管理・業務運営について経験を持つ者が 直接補佐する方法が認められる場合もあります。

単に「取締役である」「建設会社に長年勤務している」というだけではなく、 どのような立場で、どのような経営業務を、何年間行ってきたかが重要です。

4.第二の要件「営業所技術者等」とは?

建設業は専門的な知識と技術が必要な業種です。 そのため、許可を受ける営業所には、 許可を受けようとする業種について一定の資格や経験を有する技術者が必要です。

従来「専任技術者」と呼ばれていた者について、 現在は制度上「営業所技術者等」という表現が用いられています。

必要となる資格や実務経験は、 許可を取得しようとする建設業の種類によって異なります。

例えば、

  • 建築工事業
  • 電気工事業
  • 管工事業
  • 内装仕上工事業
  • 機械器具設置工事業
  • 土木工事業

など、許可を受けたい業種ごとに必要な資格・経験を確認する必要があります。

5.経管と技術者は何が違うのでしょうか?

建設業許可を初めて取得する方が混同しやすいのが、 「経管」と「営業所技術者等」の違いです。

主な役割
常勤役員等(いわゆる経管) 会社の建設業に関する経営面を管理する立場
営業所技術者等 建設工事についての技術面を担う立場

つまり、

経管 = 経営の責任
営業所技術者等 = 技術の責任

と考えると分かりやすいでしょう。

会社の人員構成によっては、一定の条件のもとで同一人物が 複数の役割を担える場合もありますが、 それぞれの要件を個別に確認する必要があります。

6.第三の要件「財産的基礎」とは?

建設工事を完成させるためには、 材料費、人件費、外注費など多額の資金が必要になることがあります。

そのため、建設業許可を取得する会社には、 工事を適切に施工できるだけの財産的基礎または金銭的信用が求められます。

一般建設業の場合

一般建設業許可では、例えば、 自己資本が500万円以上あることや、 500万円以上の資金調達能力を有することなどによって 財産的基礎を確認します。

実際の申請では、

  • 決算書
  • 貸借対照表
  • 残高証明書

などを用いて確認する場合があります。

特定建設業の場合

特定建設業許可では、一般建設業よりも厳しい財産要件が定められています。

元請業者として大規模な下請契約を締結することが想定されるため、 より高い財務基盤が要求されるためです。

7.第四の要件「誠実性」とは?

建設業許可では、申請者が請負契約について 不正または不誠実な行為をするおそれがないことも必要です。

例えば、

  • 契約内容を故意に偽る
  • 工事代金について不正な請求を行う
  • 契約上の重大な義務を不誠実に扱う

などの問題がある場合には、許可審査上問題となる可能性があります。

8.社会保険への加入も重要です

現在の建設業許可では、 社会保険への適切な加入も重要な要件となっています。

会社の状況に応じて、

  • 健康保険
  • 厚生年金保険
  • 雇用保険

について、加入義務がある場合には適切に加入している必要があります。

法人なのか個人事業なのか、 従業員を何人雇用しているのかなどによって、 加入義務の有無は異なります。

9.欠格要件に該当しないこと

ほかの要件をすべて満たしていたとしても、 建設業法に定められた欠格要件に該当すると、 建設業許可を受けることができません。

法人の場合は、会社そのものだけでなく、 代表取締役や取締役などの役員等についても確認されます。

例えば、一定の刑罰を受けた場合や、 過去の建設業許可の取消しに関係する場合など、 法令で定められた事項について審査されます。

10.一般建設業と特定建設業の違いにも注意

建設業許可には、 「一般建設業許可」と 「特定建設業許可」があります。

これは会社の規模だけで決まるものではありません。

元請として工事を受注し、 一定額以上の工事を下請業者へ発注する場合には、 特定建設業許可が必要になることがあります。

特定建設業では、

  • 営業所技術者等の資格
  • 財産的基礎

などについて、一般建設業より厳しい要件が定められています。

11.建設業許可は「人」「お金」「会社」の3方向から確認します

建設業許可の要件は複雑に見えますが、 大きく整理すると次の3つの方向から確認すると分かりやすくなります。

① 人の要件
常勤役員等、営業所技術者等、役員の欠格要件など
② お金の要件
自己資本、資金調達能力、財産的基礎など
③ 会社・営業所の要件
営業所の実態、社会保険、誠実性、許可業種など

この3つを一つずつ確認していけば、 自社が建設業許可を取得できる状態にあるのかを整理しやすくなります。

12.要件を満たしていても「証明できる資料」が必要です

建設業許可で特に重要なのは、 単に要件を満たしているだけでは足りないということです。

行政庁に対して、 その要件を客観的な資料によって証明する必要があります。

例えば、経営経験については、

  • 履歴事項全部証明書
  • 閉鎖事項証明書
  • 過去の建設業許可申請書
  • 建設業許可通知書
  • 工事請負契約書
  • 注文書・注文請書

などが必要になる場合があります。

技術者についても、 資格証明書や実務経験を証明する資料が必要になります。

「実際に10年以上経験がある」ということと、 「行政庁に10年以上の経験を証明できる」ということは別問題です。

13.役員を変更するときにも注意が必要です

既に建設業許可を取得している会社では、 代表取締役や取締役を変更するときにも注意が必要です。

例えば、現在の代表取締役が「経管」の役割を担っている場合、 その代表取締役を先に退任させてしまうと、 一時的に建設業許可の経営体制の要件を満たさなくなる可能性があります。

したがって、

後任候補者の要件確認
↓
経験を証明する資料の確認
↓
必要に応じて行政庁へ事前相談
↓
役員変更・登記
↓
建設業許可の変更届

という順序で進めることが重要です。

14.神奈川県で建設業許可を取得する場合

神奈川県内のみに営業所を設け、 神奈川県知事許可を取得する場合には、 神奈川県へ建設業許可申請を行います。

特に、

  • 経管候補者の経験が複雑な場合
  • 過去の勤務先での経験を利用する場合
  • 以前の会社が既に存在しない場合
  • 外国会社や日本支店での経験を利用する場合
  • 営業部長やマネジャーとしての経験を検討する場合
  • 常勤役員等を直接補佐する者を置く方法を検討する場合
  • 営業所技術者等の実務経験で申請する場合

などについては、 申請前に資料を整理し、必要に応じて事前相談を行うことが重要です。

まとめ

建設業許可を取得するためには、 単に会社を設立し、工事ができる人を雇えばよいというものではありません。

大きくは、

  • 適正な経営業務管理体制
  • 営業所技術者等
  • 財産的基礎・金銭的信用
  • 誠実性
  • 適切な社会保険への加入
  • 欠格要件に該当しないこと

などについて確認する必要があります。

建設業許可では「要件を満たしているか」だけではなく、 「その要件をどの書類で証明できるか」が非常に重要です。

特に、過去の役員経験や実務経験を利用する場合には、 何年も前の登記事項証明書、許可申請書、工事契約書などが必要になることがあります。

これから建設業許可を取得する場合は、 申請書を作成する前に、 まず会社の人員、経歴、資格、財務状況、社会保険加入状況を整理することをおすすめします。

※ 本記事は、建設業許可制度について一般的に分かりやすく説明したものです。 実際の許可要件、必要書類、技術者資格、実務経験の証明方法等は、 許可業種、一般・特定の区分、法人・個人の別、会社の経歴等によって異なります。 具体的な申請を行う際には、最新の法令・手引き及び管轄行政庁への確認が必要です。

建設業許可についてお困りではありませんか?

川崎駅前通行政書士事務所では、 神奈川県の建設業許可について、 新規許可、更新、業種追加、役員変更、 常勤役員等の変更などのご相談に対応しています。

「自社が建設業許可を取得できるのか知りたい」
「経管になれる人がいるか確認したい」
「技術者の資格・実務経験で許可が取れるか確認したい」
「代表取締役を交代する予定だが、建設業許可への影響が心配」

といった場合も、お気軽にご相談ください。

各種ご相談は初回無料です

お電話(090-5429-0927)または お問い合わせフォーム よりご連絡ください。

建設業許可制度の詳細については、
神奈川県の公式ホームページもご確認ください。

神奈川県 建設業許可のご案内 →

※クリックすると神奈川県公式ホームページが別ウィンドウで開きます。